公開練習日の12日。空模様は雨と路面状況も完全オールウェット。3月に行なわれた事前テスト時にはギャップや掘れがあり挙動が乱れやすい路面に対し、サスペンションを柔らかめにセッティングし、いい感触をつかんでいた山野S2000。テストと同様のマシンセッティングでヒート1のスタートを切った。雨でスピンをするマシン続出のなか、前半のハイスピードセクションをスムーズに駆け抜ける。後半のパイロンセクションも無難に決め、1分00秒684とクラストップでゴールした。 ヒート2、森嶋昭時MR2が1分00秒550と山野S2000のヒート1タイムを塗り替えトップに踊り出る。そして雨足がさらに強まったコースに飛び出していった山野S2000。ヒート1に比べマシンの動きはメリハリがない走りが目立つ。タイムは1分01秒229とタイムダウン。2本走り終えた時点で森嶋MR2にコンマ134秒の差でトップの座を譲るかたちで練習日が終了。明日の決勝に備え、山野は充分なマシンセッティングを、特にサイドブレーキの効きの強化を岩井照樹メカと島村琢磨メカに指示した。
「今回は完全優勝できるはずだったキョウセイで優勝ができなかったのは悔しくて仕方がない。会場に足を運んでくれた観客に対しても、後半のパイロンセクションでいい走りが見せられなかったことが非常に残念でならない。シリーズポイントを稼げたことは嬉しいことだけれど、二度とこのような走りをしないように、次回までにマシンを完璧にさせていくつもりだ。」