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レースウィークの土曜まではドライだったが決勝日の早朝は小雨・・・。
8時からのフリー走行でレインセッティングをテストし、天候は小雨を降らす雲が残りつつも路面はドライになることを予想される。
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そして、12時を回り決勝ローリングスタート前に8分間のフリー走行が始まった頃に一時的に止んでいた小雨が徐々に強く降り出し、スタートに突入。
高速コーナーが少なく、比較的ストップ&ゴーが多いこのサーキットではグリッドの前後に他クラスのマシンも並び、コーナーやストレートで追い抜きパスがよく見られる。
スタートして間もなくC-WESTアドバンZ33の前を走行するクラス1ポルシェがクラス4インテグラをパスする際にコーナーリング中に体制を崩し、C-WESTアドバンZ33を操る尾本選手の逃げ場が無くポルシェのリアにヒット・・・。フロントバンパーを破損するが走行に大きな支障をきたさないことを確認し、ピットインはせずそのまま続行する。
コース上はマシンが通過するラインだけ徐々にドライに変化していく中、フロントバンパーを破損したC-WESTアドバンZ33は空気抵抗も強く、コントロール性は完全には良いとは言えないそのマシンを巧みにコントロールしレコードラインをトレースしていくものの前車をパスする時には踏み入れたくないレイン状態の路面に一旦は出なければならず、リスキーなレース展開が続いた。
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ライバルチームも同じ条件下であるため大きく順位は変らず、ほぼルーティンの45周目にピットイン。フロントバンパーの損傷を確認したメカニックは破損し不必要となったパーツを次々に投げ捨て、路面状況に合わせドライタイヤへ交換、そして給油を終え星野選手が運転席に滑り込みドライバーチェンジ。取り除かれた後のC-WESTアドバンZ33は少々痛々しい外観のまま再度戦場へ。
星野選手もやはりコントロール性が劣ってしまったC-WESTアドバンZ33に手こずるものの必死に前方を走るマシンへ果敢にアタックをしかける。全105LAPを周回するこのレースの終盤に差し掛かる頃、クラス1のポルシェに側面から衝突されC-WESTアドバンZ33の左側面を損傷。同じ3クラスのマシンより速いラップタイムで周回して追い上げていた最中だけに無線を通して星野選手の怒りが伝わる。しかし、冷静に残りの周回をラップしていく。
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そして総合1位のクラス1マシンが105LAPに達する時、コース中盤を走らせていた星野選手から「ガス欠症状が出てきたようだ・・・」と無線が入り、並行してピット内では最終ラップをクリアーするためにも給油作業のスタンバイをしC-WESTアドバンZ33がなだれ込むのを待ち構えていた。「燃料エマージェンシーを使え!」チーフメカが叫ぶが、その手段もそれ程もたず敢え無くC-WESTアドバンZ33は最終ラップ終盤に停車。セルのみで帰れる距離でもなく、フィニッシュラインを越すことができなかった。
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C-WESTアドバンZ33にかかる空気抵抗と猛ダッシュを掛けた予想外の燃費が原因だったと
考えられるが、完走だけでもしたかった悔しい想いを残しシリーズ最終戦を終えた。 |