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  3. CR-Zウィング性能テスト
 
天候は快晴で気温、路面温度も低くテストには好都合の条件でテストに挑んだ。
極めて微妙な差のチェックが予想される、できるだけ比較走行の時間を開けずにスケジュールを組んだ。
 
■使用車両:C-WEST CR-Z
・C-WEST フロントバンパー
・C-WEST サイドステップ
・C-WEST リアハーフスポイラー
・C-WEST エアロボンネット
・GTC MEGA マフラー Proto

※同車両へウィングを取替える条件下
※バッテリー残量がイコールコンディション

比較製品:M社製ウィング/C−WEST製リアスポイラー
・HKS S/C STEP1
・Fr 215/45-17
・Rr 215/45-17
・RS-R Best i "Proto" Fr 7kg/Rr 4.4kg
 

個々のウィング形状から使用フィールドと狙ったフィーリングが異なることはおおよそ予想をしているが、どの程度の違いが生じるのかをテストしてみた。

このテストの前週には富士スピードウェイ本コースで弊社スタッフによる同様の比較テストを行ったが、その比較差が予想以上に広がり、数値に疑問を感じたもののドライバーのフィーリングとしては富士SWの中でも高速コーナーのテストに打ってつけの100Rをコーナーリングする際はダウンフォースが低くなった分安定性が欠けるコメントだったが、結論としてはラップタイムも向上していた。

 

今回、C-WEST CR-Zを開発当初からテストに携わっている青木孝行選手を起用し、よりリアルなテストを行った。このセントラルサーキットでは完全な高速コーナーは無いが、唯一トンネル手前の下り左コーナーが最もコーナーリングスピードが高いのでそこをピンポイントにダウンフォースと、マシンの安定性のチェックを行う。
またホームストレートとバックストレートでのトップスピードもチェック。もちろん、各ストレート手前の脱出速度に差が生じないよう、全周回に渡り同等の車速をキープ。タイヤの摩耗による差も軽減するため、完全なタイム狙いではない安定した走行を意識。

 
 

 

 

■M社製ウィング
【テスト前】
見るからにダウンフォースを狙い、ルーフと同等の高さをキープし、できるだけドラッグを抑え、フラップデザインにも無駄が無く”見栄え重視”では無さそうな形状で、それはフラップに限らずそれを支えるラダーデザインまで見受けられた。

【テスト後】
予想通りのダウンフォースが得られ、リアの安定感があり、しっかり路面にタイヤが接地しているのが感じられた。反面トップスピードのドラッグが効き車速が落ちた。

 
 

■C-WEST製リアスポイラー
【テスト前】
一見してM社のコンセプトとは異なる形状であり、ダウンフォースを得る目的ではない意図が読める。ルーフ、リアウィンドウのアウトラインからスムーズに延長されたフォルムにはドラッグとなるような要因は感じられない。

【テスト後】
リアの安定性は、ウィングレスの車両に近い程度。トップスピードにおいては明らかにメーター読みで変化が見られた。

 
 
 

大きな差は期待せず、テストに挑んだ。M社製ウィングはルーフを伝ってリア方向へウィング本体が出ているのでダウンフォースを得れたが、しかしながらドラッグ(抵抗)となるのでトップスピードではロスとなる結果となった。この車両はノーマルの状態から幾度となく乗ってきたが、フロントヘビーで曲がりにくく、ややアンダーステア気味な癖なので、リアのダウンフォースが必要かな?という感じであった。
リアを安定させたい目的のドライバーであればM社製ウィングをチョイスするであろうが、個人的にはそこまでのダウンフォースは必要が無く、心地よいテールスライド(リアが極端に流れる訳ではないが)でコーナーを駆け抜ける、より速いコーナーリングを得るには後者をチョイスすると思います。

ダウンフォース、ドラッグは燃費にも影響される訳だから、それぞれの特性を良く理解し選択して欲しいですね。1周回1分40秒程度のコースでの差なので、それが富士、鈴鹿となると面白い結果になるかも知れませんね。

測定結果は次の通り
M社製ウィング
トップスピード 152.01km/h 1:41.514 AVE 98.69km/h

C−WEST製リアスポイラー
トップスピード 154.61km/h 1:40.907 AVE 99.89km/h
※上の値はデジスパイスによるものです。
他にBLITZ製メーター、サーキット計測機などとの値もチェックした上で差の少ないものを選択いたしました。